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錦・高倉屋について
About "Nishiki Takakuraya"
野菜への想い For Vegetables
京野菜と伝統
海から遠く、野菜中心の食生活を送っていた京の人々。
そのため寺社を中心に精進料理などが発達し、全国より多くの野菜が持ち込まれました。
なかでも、特に京都の風土に合い、京都の地に根を生やしたものが京野菜のルーツと言われています。
当店の人気商品、壬生菜の浅漬に使用する壬生菜は、「ブランド京野菜」のひとつです。
葉先が丸く、へらのような形をしており、漬物のほかお浸しや炒め物にも使われます。
しゃきしゃきとした歯ざわりとさっぱりとした味わいで、一年を通して人気のお漬物です。
また、京都の冬に欠かせない聖護院かぶらも有名な「ブランド京野菜」です。
享保年間に聖護院の篤農家・伊勢屋利八が近江国堅田より近江株の種を持ち帰ったのが始まりと言われ、その後、天保年間に千枚漬が作られるようになったそうです。
旬の野菜とお漬物
漬物の原材料は野菜ですので、当然お漬物の旬は野菜の旬と重なります。
年中手に入るものは別として、その時期にしか手に入らない野菜、例えば春の菜の花、竹の子、夏の青瓜、セロリ、冬の千枚漬、すぐきなどは、一定期間しか販売することができません。
もちろん通年で販売している胡瓜や茄子のお漬物も、野菜の本来の旬である夏が旬ですので、その時期がもっともおいしく召し上がっていただけます。
糠漬への想い For Brans
かわらないのは人の手
錦・高倉屋では漬物樽に直接糠(ヌカ)を入れ、漬物を漬けています。
本当は樽の上にビニールを敷き、その上に漬物を並べる方がメンテナンスなどは楽なのですが、呼吸している杉樽の効力が発揮されず、結果的にプラスチック容器で漬けた漬物のような味になってしまうため、当店では直に漬けています。
杉樽の中で熟成された糠漬をぜひお試しください。
木樽と誇るべき日本の技術
錦・高倉屋で使用しているのは、ひとつひとつ手作りで仕上げた吉野杉の木樽。
木の通気性が良い発酵を促し、木香が漬物の旨味を増します。
昭和30年頃から木樽に取って代わるようになったプラスチック樽とは違い、確かに手入れは大変ですが、ヌカ床の呼吸のためには木樽が一番。
四季の温度・湿度に合わせて木樽が伸縮し、天然乳酸菌の発酵に最適な調整をおのずとしてくれるのです。
毎日触らないとあっという間にダメになってしまう気難しい糠床を、今日も職人が思いを込めて、大切に育てています。
包装への想い For Wrapping
京紬の風呂敷
この国が育んできた知恵と野菜によって、お漬物は出来上がります。
風呂敷というのもまた、昔の人の粋さと賢さがたっぷり染み込んだ、日本の誇れるもののひとつだと思います。
格好のためではなく、何度もお使いいただけるもので漬物が包めればと、ご贈答用のラッピングとして風呂敷・竹籠をご用意いたしました。
風呂敷には身を守ると伝えられている、おおらかな蕪の柄を染め抜いています。